平成19年度:カプセル型抽出剤を用いるメッキ廃液のリサイクルプロセスの構築

環境リサイクル技術開発支援事業

カプセル技術で液体を固体として扱い、リサイクルを促進

電子機器の銀色に輝く部分や自動車のドアノブなどに使われているメッキ。それは無電解ニッケルメッキという方法で作られているのですが、ニッケルを多く含んだ廃液が出てくる。
レアメタルに含まれるニッケルを廃液の中から回収する目的で、この研究が始まりました。
最初は溶媒抽出法で行おうとしていました。それは水と油みたいに混ざらない状態の中、この油の中にニッケルと反応する物質を溶かしておくとニッケルだけそれに溶け込むように結合する。油の方だけ取り出して、また新しい条件の違う水槽でニッケルだけ取り出すという方法です。しかし、リサイクルを行うには、簡単でコストのかからないやり方をしなくては使ってもらえない。
「廃液は液体なので、水と油を分けるのは、容器に入れて下だけ流しだすとか、上だけ液を吸い取るだとかしないといけないので面倒くさい。ある程度のタンクだったり設備も必要になります。そこで液体を50ミクロンから300ミクロン位のプラスチックの壁で包みこむカプセル技術と組み合わせて使えないかと。そうすると中はニッケルと反応する液体なんだけど、固体として扱えて、これを廃液の中にバラバラバラと振り掛けて、粉だけをザル見たいなやつ(ろ紙やガーゼなど目の細かいもの)でサ〜っと取ってやる。それを新しい水にいれてやると、ニッケルが溶け込んだのが、また外に出てくる。これだと比較的作業がやりやすい。」

ニッケル以外にも亜鉛、金、白金を分離するカプセルも大体完成しており、現在は興味をもった企業さんに、サンプルをお渡しして評価していただいている段階。
実用化になるまでには、あとコストと耐久性のデータ(実績)が必要となる。積極的な企業が出てくれば、一気に進む可能性もある。

「抽出剤のカプセルを作るという技術は、宮崎大学の私たちの研究室と都城高専で15年位は研究を続けているので、色々なノウハウが蓄積されて来た。こういうのが欲しいと言われると、すぐある程度のモノは作ってサンプルとして出せるので、どういうものを分離したいというご希望があれば、そういうカプセルを調整できます。カプセルに興味をもった企業はご相談下さい。」

カプセル型抽出剤を用いるメッキ廃液のリサイクルプロセスの構築

吉玉精鍍株式会社
宮崎大学

更新日:2023/03/11担当:新事業支援課