委託料減額でバラ園の委託運営の継続を思案
宮崎県の観光名所である青島地区に所在する遊園地「こどものくに」に隣接するバラ園の植栽管理を行ってきた。バラ園の運営は、管理会社からの委託料によって賄われており、造園管理に必要な諸経費(苗・肥料等、人件費)を捻出してきた。そういった中、コロナの影響等で管理会社の委託料減額の打診があり、今後バラ園を存続すべきか相談があった。
持続可能な運営体制の構築と事業計画の立案が課題
年間管理委託料を半額とする代わりに、バラ園内の施設(建物等)を自由に活用できる契約への提案があったことから、「持続可能な収益源の確保(造園管理以外の売上の柱の構築)」「運営可能な収支計画を中心とした事業計画の立案」の2点を今後の課題と捉え、解決へ向けた相談を行った。
クラウドファンディングとPR施策を提案
委託管理料(BtoBチャネル)以外にも一般来場者(BtoCチャネル)からの収益源確保の方法を模索した。宮崎県民にとって「こどものくに」は古くから非常に馴染みのある遊園地であることや、バラ園をPRするための屋外広告物やインターネット上での露出等が十分に行われていない現状を踏まえ、クラウドファンディングによって、バラ園の社会的意義を問いかけ、プロジェクト支援を募って当面の運営資金を確保することを提案した。さらに、入場料や物販収益の増加につながるPR施策についてもアドバイスを行った。
クラウドファンディングで資金調達に成功し、イベントで収益性も向上
クラウドファンディングの実施により、300万円の目標金額を大きく上回る約516万円の調達に成功した。また、地元テレビ局や新聞社などから取材を受け、バラ園の認知度が高まった。同時期に行ったバラ祭りなどのイベントを通じて、バラ園を持続的に運営できる収益源を確保することができた。