相談者は、地元の基幹産業のひとつである原木椎茸栽培の活性化と、未来を担う子どもたちに伝統的な日本食を支える素材である「原木干し椎茸」を美味しく食べて欲しいという想いを胸に、近隣の食品製造事業者と「椎茸チップス」の試作開発に着手していたが、開発が難航しており、関係機関から当拠点を紹介され、相談にいたりました。
これまで商品開発の経験がなく、食品製造事業者との試作開発が難航していた大きな原因が最小製造ロットの折り合いにあったことから、商品開発手法の習得と小ロットでの対応が可能な県内製造委託先との連携を解決するべき課題と設定して新商品の開発に取り組むことにしました。
地域の特産品を主原料とした土産物の開発手法及び、想定ターゲット、商品コンセプト、商品バランス(味、価格、内容量、容器包材、パッケージデザイン)の設定についてアドバイスを行い、小ロット対応も可能な県内食品製造事業者とのビジネスマッチングを実施しました。
新開発商品「原木椎茸チップスなばっち。」は、令和5年1月より「道の駅青雲橋」で本格的な販売を開始したところ、初回製造ロットであった600袋は売場投入後即完売しました。
5月からは宮崎空港での販売も開始して、7月末日までの半年間で道の駅と合わせて約3,500袋の販売を達成しました。その後も毎月平均600袋の販売を継続しています。
12月下旬には、地域の特産品のひとつである柚子をフレーバーにした新商品を市場投入し、更なる売上の向上に取り組んでいます。
よろず支援拠点では、今後も商品開発など各種の相談に応じていきます。
(担当:森 祐一コーディネーター)
相談者の声
商品の製造委託先とのビジネスマッチングをいただいたほか、試作品開発から商品化までわかりやすい細かなアドバイスをいただいたことで、商品化が一気に進み、沢山の方に「原木椎茸チップスなばっち。」を届けることができました。願わくは県を代表するお土産となり、地域の椎茸生産農家の一助になればと思っております。
(事務局次長 飯干 記章)
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