令和4年度:電解硫酸技術を活用した屋外で白化しにくいアルミ合金製品と表面処理装置の開発(ミクロエース株式会社)

令和元年度に戦略的基盤技術高度化支援事業サポイン事業に採択され、研究開発に取り組んだミクロエース株式会社について紹介します。

事業期間:令和元~3年度。

戦略的基盤技術高度化支援事業現在は成長型中小企業等研究開発支援事業とは中小企業・小規模事業者が大学や公設試験研究機関、他の企業などと共同で我が国産業を支えるものづくり基盤技術の高度化に向けた研究開発や試作品開発などの取組を支援するもので3年間で最大9750万円の補助を受けることができます。ミクロエース株式会社は千葉工業大学、産業技術総合研究所九州センター、宮崎県工業技術センターの3機関との共同研究体制で実施し、産業振興機構は事業管理機関として参画しました。

従来品に使用されているアルミニウム合金は、表面に酸化皮膜保護膜が施されているにも関わらず1年程度の屋外使用で白化白く変色する現象が発生するため、改善が求められていました。そこで、一般的な硫酸浴の代わりに電解硫酸浴を用いた新たな陽極酸化処理及び従来とは異なる温度帯での封孔処理の2つを組み合わせた技術開発を行いました。最適な条件を組み合わせることで、従来品よりも緻密な酸化皮膜の形成に成功し、白化寿命を大幅に延長することができました。現在は、実用化に向けて生産ラインでの実証試験、製品の信頼性評価などを行っています。アルミニウム合金を使用している製品は非常に多岐にわたっており、今後、当技術の様々な製品への活用が期待されます。

支援企業からのコメント

白化メカニズムの解明からこの現象を改善し、耐食性の飛躍的向上を目指してきました。産学官連携の中でも特に宮崎県工業技術センターとの研究と、事業管理機関として産業振興機構の支援を受け、電解硫酸装置の開発等で多方面の分野への新たなビジネス展開が見え、当社の飛躍の柱になると期待しています。

(代表取締役 柳 義一)

ミクロエース 株式会社

〒880-0036
宮崎市花ヶ島町京出1411番地1
電話:0985-25-4696

更新日:2023/03/15担当:新事業支援課